アロマ界の論争について思うこと

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(Earth Gift Aroma ウェブサイトより)

さて、今日はアロマ界の事情に関することをお話します。精油会社のヤングリビング社やドテラ社は今やアロマ界では知らない人はいませんね。ここ10年の間に精油の使用者が爆発的に広まったのも、他にも理由はありますが、この2社の影響が大きいことは間違いありません。

しかし精油が大人気になる一方で、それ以前からアロマ界にいた人々を中心に、”精油は飲用できない” ”希釈濃度はきちんと守るべきだ”など、従来のアロマセラピーのガイドラインに反するということで、この2社のブランドの精油の使い方を巡って大きな論争が起こりました。もともとどこの協会であろうと、既に協会認定のアロマセラピストたちからすれば、協会で正しいアロマセラピーを勉強していないのに精油を使うことに不満があるわけですね。私はヤングリビングやドテラの精油は高い品質で素晴らしいと思っていますし、アロマセラピー協会のガイドラインも大切だと思っていますので、両者の言い分はどちらも一理あると思います。

私が個人的に、ヤングリビングやドテラユーザーに注意してほしいと思うのは、子供への使い方や、皮膚への塗布の際の安全性、精油のアレルギーの理解です。これらは経験のあるアロマセラピストでも間違えることもあるので、やはり協会なり、独学でも、使用者の精油の知識はあった方が良いことは確かです。

ですが、満足のいく知識がなくても精油は使うことができます。それは、正しい精油の使い方のアドバイスをしてくれる人が近くにいること、そして、少しでも分からないことがあれば、自己判断せず、その人に聞くこと、これらをきちんとすれば、精油による事故は最小限に防ぐことができます。

精油界の研究者、ロバートティスランドは耳にたこができるほど、精油の安全性の重要性を主張しています。事実、アメリカオクラホマ州のポイズンコントロール(毒物対策機関)では、2016年の精油による事故の報告件数は360件にも昇ると出ています。これは、2012年に比べて2倍になっているとのこと。

痛み止めで知られるウィンターグリーンの主要成分であるサルチル酸メチルは、ティースプーン1杯(5ml)でアスピリンの20個以上分の強さがあり、薬効を通り越して危険であると話しています。また、ティスランド氏によると、アメリカ全土で、年々ポイズンコントロールへの精油による事故件数は増えているといいます。被害の多くは6歳以下の子供で、肌の塗布、そして飲用による被害がほとんどなのです。

 

(ロバートティスランドしのブログより引用)

被害報告のうち95%以上がちょっとした事故程度の被害ですが、やはり毎年少ない割合ですが、精油の使用による重症な事故も報告されています。

しかしこれらは、全てがヤングリビングやドテラユーザーではありません。中には、悪質な偽和精油だと知らずに使用していた故の事故も含まれていますし、経験者が手を滑らせたことによる事故も含まれます。ですので、知識が豊富でも、正しい使い方をしていても、問題が起こることだってあります。こういったことを気をつけるのは、何も初心者だけでなく、経験者でも一緒だと思っています。もともとアロマセラピーの資格はライセンスではないので、資格などなくても精油を使うことに何ら問題はありません。

また、私の個人の体験、そして今までのクライアントさんのケーススタディーの過程を見てきた経験上、飲用使用はもちろん、アロマセラピーのガイドラインを超える濃い濃度での塗布使用も、精油の作用の効率や、治癒の早さを考えたときに、時にはそうすべき場合というのは存在します。

反対派の意見は時に強い炎上を見せ、過度な否定や単なる自己の考えの押し付けであることも多々見受けられ、アロマ界の論争はあと10年経っても消えることはないのではないか、ととても残念に思うことがあります。今まで自分が正しいと思っていたこととは違うことが出てくると、誰でも不満に思います。

ですが、視野を広めると言う意味で、今までとは違う方法にも耳を傾けてみたら、もしかしたら今までにない発見があるかもしれません。私は、精油だけでなく、植物療法がもっと広まってほしいという考えが前提にあるので、このように協会で学んで安全に精油を使える人々が、安全性を主張して下さることは、とても嬉しいことで、精油への関心がますます広がると思っています。いつの日か、両者が楽しく良いところを学び合う日が来れば良いなと思います。

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